アクリル酸アルキルコポリマーとは、化粧品に非常に多く使われている合成成分(ポリマー)です。主に、肌や髪の表面に薄くてしなやかな膜を作る「皮膜形成剤」としての役割と、製品に適度なとろみをつける「増粘剤」としての役割を持っています。

最大の特徴は、水や汗に強い「目に見えない薄い膜」を張る力です。この膜がメイクの崩れを防いだり、まつ毛の形をキープしたりするため、マスカラアイライナーヘアスプレーといった「形や色を長時間保ちたい製品」には欠かせない存在です。

主なポイント

  • 「メイクの持ち」を劇的に良くする
    マスカラやアイライナーを塗った後、乾燥するとこの成分が柔軟なフィルム状の膜に変わります。これが水や汗を弾き、まばたきなどの摩擦からもメイクを守ってくれるため、パンダ目になったり色がヨレたりするのを防ぎます。
  • カール」をしっかり固定する
    まつ毛を上向きに固定したり、ヘアスタイルをキープしたりする力が優れています。パリパリに固まりすぎず、しなやかさを保ったまま形を保てるため、自然な仕上がりでありながら高いキープ力を発揮します。
  • 「とろみ」をつけて使いやすくする
    化粧水美容液クリームなどに、心地よい「とろみ」や「コク」を与えます。中身が分離するのを防いで製品を安定させる働きもあり、私たちが使いやすいと感じるなめらかな質感の正体の一つです。
  • リキッドファンデーション」の密着感
    リキッド状のファンデーションBBクリームにも配合されます。肌にピタッと密着させ、表情を動かしてもシワに溜まりにくくする効果があり、塗りたてのきれいな質感を維持する助けになります。
  • 「20年以上の実績」がある高い安全性
    長年多くの化粧品に使われてきた実績があり、通常の範囲内であれば肌への刺激やアレルギーの心配がほとんどない、安全性の高い成分です。そのため、敏感な目元に使う製品にも配合されています。
  • 「似た名前の成分」との違い
    成分表で見かける「(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー」などは、特に乳化を安定させたり保湿を助けたりする力が強い親戚のような成分です。目的によって、これらが使い分けられています。