アンダートーンとは、肌や髪の表面的な色の奥に潜む「もともとある色味」のことです。肌においては生涯変わることのないベースカラー(イエロー・ブルー)を指し、ヘアカラーにおいては髪を明るくした際に現れる「残留するメラニン色素の色」を指します。

最大の特徴は、表面を飾る色(オーバートーン)との「相性」や「発色」を根本から支配する点にあります。自分のアンダートーンを正しく把握することで、肌を最も美しく見せる色彩の選択や、髪の赤みを抑えた透明感のあるカラーリングなど、理論に基づいた精密なパーソナルプロデュースが可能になります。

主なポイント

  • 「肌のベース」による不変の似合わせ法則
    表面が日焼けしていても、肌の奥にある「ウォーム(黄み)」や「クール(青み)」の性質は変わりません。このアンダートーンに調和する色を選ぶことで、肌のくすみを飛ばし、健康的なツヤや透明感を引き出すことができます。
  • 「髪のメラニン」が左右する仕上がりの発色
    日本人の髪は、脱色過程で「赤→オレンジ→黄」へとアンダートーンが変化します。希望の色を綺麗に出すためには、この元々の色味(アンダートーン)を把握し、それを打ち消す補色を配合する「色彩の算数」が必要となります。
  • アッシュマット」の成功を握る鍵
    赤みやオレンジみの強いアンダートーンを持つ髪に、そのまま青系(アッシュ)を乗せても、色が相殺されて茶色に沈んでしまいます。アンダートーンを見極めて適切にリフトアップ(脱色)することが、濁りのない透け感カラーを作る条件です。
  • ファンデーション」の選定と肌の調和
    アンダートーンが一致しないファンデーションは、時間の経過とともに「白浮き」や「グレーがかったくすみ」の原因となります。自分の底流にある色味に合わせたピンク系、あるいはオークル系を選ぶことで、素肌と一体化する自然な仕上がりが得られます。
  • 「色落ち」の予測とメンテナンスの効率化
    アンダートーンを知ることは、カラーが退色した後の「残留色」を予測することに直結します。あらかじめ抜ける色を想定して染めることで、色落ちの過程さえも美しく、長期間にわたって洗練された状態を維持できます。
  • ニュートラル」という調和の領域
    黄みと青みのどちらにも偏りすぎない「ニュートラル」なアンダートーンを持つ人も存在します。このタイプは幅広い色彩を使いこなせる一方、肌の彩度(鮮やかさ)に合わせたトーン選びが、洗練を叶えるための重要なポイントとなります。