カラーバターとは、染料が配合されたヘアトリートメントのことです。成分の大部分(多くの商品において90%以上)がトリートメント成分で構成されており、髪を傷めずにカラーリングや色補正ができるため、ヘアケアをしながら鮮やかな発色を楽しめるアイテムとして人気を集めています。

最大の特徴は、一般的なアルカリヘアカラーとは異なり、毛髪の内部を脱色・分解しない点にあります。髪の表面に色素をコーティングするように色を乗せる仕組みであるため、髪へのダメージがほぼゼロの状態でビビッドなカラーやニュアンスカラーを楽しめます。さらに、カラーと同時に髪のパサつきを抑えてうるおいとツヤを与える高いヘアケア効果を誇ります。絵の具のように複数の色を混ぜ合わせたり、専用のクリアクリームで色を薄めたりすることで、自分好みのオリジナルカラーを簡単に作れる点も魅力です。ブリーチハイトーン(金髪など)にした髪に塗布すると非常に鮮やかに発色し、毎日のシャンプーで徐々に色が落ちていくため、褪色のプロセスまで楽しむことができます。ただし、カラーバター自体に髪を明るくする脱色作用はないため、元の黒髪に使用してもニュアンス程度の変化に留まり、基本的には明るい髪やブリーチ毛に使用されます。また、通常のヘアカラーに比べて色持ちは短く約2週間〜1ヶ月程度で色落ちするほか、色素によるコーティングの影響で、直後に美容室で通常のヘアカラーを施そうとした際に薬剤が浸透しにくくなる場合があるため、使用のタイミングには事前の配慮が必要です。

主なポイント

  • 染料が配合され、ヘアケアと色彩表現を同時に叶えるトリートメントの定義
    毛髪の最外層へとアプローチする、機能性の高いカラーリングアイテムの分類です。髪質をすこやかに労わりながら、ハニーブロンドアッシュ系、原色にいたるまで多様なトーンを表現する役割を持っています。
  • 毛髪の内部を脱色・分解せず、表面を色素で覆うダメージゼロの構造
    カラーバターが持つ最も大きな化学的特性です。オキシドールなどの過度な酸化作用を必要としないため、髪の空洞化やパサつきを未然に防止し、デリケートな髪状態のときにも適した仕様となっています。
  • 主成分の90%以上がトリートメントで、パサつきを抑えてツヤを出す効果
    製品を構成する原材料の、機能面における大きなメリットです。カラーリングの工程と並行して水分と油分のバランスをガッチリと整えるため、光を綺麗に正反射させるしなやかなまとまりを付与します。
  • 複数の色を混ぜ合わせたり、クリアクリーム明度を薄める調合の技術
    カラーバターを使用する際における、色彩(カラー)コントロールの自由度です。自身の好みの系統や衣服(ファッション)に合わせて、絵の具感覚でオリジナルのニュアンスを自在に創出できます。
  • ブリーチでハイトーンにした毛髪へ、非常に鮮やかな色彩を宿らせる利便性
    製品が最大の効果を発揮する、適正な髪のベース条件です。アンダーの明度が高ければ高いほど染料がクリアに発色し、お祝いの席や季節のイベント(TPO)にふさわしい華やかな佇まいを演出します。
  • 毎日の洗髪手順によって徐々に色素が抜けていく、退色プロセスの愉しみ
    色落ちの過程において発揮される、スロービューティーとも連動したメリットです。一過性の色彩で終わらせず、日ごとに変化する淡いグラデーションや、優しい抜け感のあるトーンを長く楽しむことができます。
  • 髪を明るくする作用を持たないため、黒髪へのアプローチでは染まりにくい注意点
    使用前の段階で客観的に把握しておくべき、素材特有の制限です。黒髪に対して塗布を行っても大幅なトーンアップは期待できず、光に透けた際にほんのりと色味を感じる程度の変化に留まります。
  • 表面吸着の仕組みゆえに、約2週間〜1ヶ月程度で元の明るさに戻る色持ち
    キープ力における持続期間の目安です。通常のヘアカラーと比較して被膜が薄く、シャンプーの摩擦などによって段階的にオフされていくため、短期間のイメチェンを求めるシーンにも適しています。
  • 表面のコーティング作用により、直後の通常ヘアカラーの浸透を妨げる影響
    サロンワークやその後のヘアアレンジにおいて留意すべき、薬剤の相乗効果への干渉です。強固な色素の膜が次のカラー剤の浸透を遮断してしまうことがあるため、美容室での施術予定を逆算して使用する手順が求められます。