オとは、パーマ液縮毛矯正剤に広く含まれる主成分「チオグリコール酸(またはチオグリコール酸アンモニウム)」の一般的な略称のことです。髪の毛の形状を決定づける内部の結合を一時的に切断して形を変える非常に強力な「還元剤」であり、主にしっかりとしたウェーブカール形成や、頑固なクセ毛を綺麗に伸ばすストレート施術において中核となる成分です。

最大の特徴は、パーマ成分の中でも突出して高い「強力なシスチン結合の切断力」にあります。髪の毛の主成分であるタンパク質の網目状の結合を強力に引き離すため、太い髪、硬い髪、ダメージの少ない健康毛など、通常の薬剤ではパーマがかかりにくい頑固な髪質であっても、狙い通りの明快なウェーブやストレートを作ることができます。その用途は非常に幅広く、一般的なコールドパーマ液だけでなく、強いクセを根元から補正する縮毛矯正剤、さらにはアイラッシュサロンにおけるまつげパーマ(ラッシュリフト)用のセット剤にいたるまで多角的に採用されています。その反面、薬剤としてのパワーが非常に強いため、すでに対象毛が深刻なダメージ毛やブリーチ毛である場合に一律に使用すると、毛先がチリチリに傷むなどの大きなケミカル負担がかかるリスクがあります。そのため、サロンワークの現場では、髪質に合わせて別のマイルドな薬剤と手元で混ぜ合わせたり、濃度やpHを細密に調整して使用されるのが一般的です。他の代表的なパーマ成分である「シス(システイン)」がチオに比べて作用がマイルドで、カラーリング毛などのデリケートな髪に柔らかいカールを作るのに適している点や、「システアミン」が髪の表面や内部に作用してよりナチュラルでふんわりとした質感に仕上げる点とは明確に区別されており、毛髪の形状補正において最も基礎となる強力な重要成分です。

主なポイント

  • チオの定義
    パーマ液や縮毛矯正剤の主成分である「チオグリコール酸」の略称のことであり、髪のタンパク質結合を強力に切断して、思い通りのウェーブやストレートの形状を作るための強力な還元剤のことです。
  • 硬毛や健康毛への高い適合性
    太くて硬い髪質や、パーマの薬剤が浸透しにくい頑固な健康毛に対してもしっかりと作用するため、だらんとしがちな髪の毛にメリハリのある立体的なリッジやボリュームを付与するのに有効です。
  • 縮毛矯正やまつげパーマへの幅広い応用
    強いクセ毛を真っ直ぐに伸ばす縮毛矯正の工程や、目元の印象を華やかに引き立てるまつげパーマのセット剤としても導入されており、パーツの形を自在にコントロールする役割を担っています。
  • ダメージ毛やブリーチ毛への使用の注意点
    成分の持つ還元作用が非常に強いため、繰り返しのヘアカラー等で傷んだ毛先へとそのまま塗布すると過膨潤を引き起こし、毛髪の骨組みを著しく傷つけてチリチリにしてしまうリスクを伴います。
  • システイン(シス)との質感や適性の違い
    結合をマイルドにほぐしてデリケートな髪質に優しいカールを作るシステインに対し、チオはより確実なウェーブ保持力や、お面のような不自然なハネを排した端正なストレート性を狙う場面で選択されます。
  • システアミンとの仕上がりの対比
    髪の内部や外層へと効率よく拡散し、ふんわりとナチュラルな毛流れを演出するシステアミンと比較して、チオは薬剤の运行加減(濃度調整や他剤との調合)によって強固な造形を維持するのに重宝されます。