ハイカラとは、明治・大正時代における「西洋風で洗練されたおしゃれ」を指す言葉のことです。語源は高い襟のシャツを意味する英語の「high collar(高い襟)」に由来し、明治後期に西洋風の服装や髪型を取り入れた、進歩的でおしゃれな人々を指す言葉として流行しました。
最大の特徴は、現代のヘアメイクやファッションにおいて、単なる古い言葉ではなく「モダン」「レトロ」「垢抜け」といったイメージを表現するワードとして愛されている点にあります。具体的なアプローチとして、矢絣(やがすり)の着物や袴にブーツを合わせ、編み込みやリボンを使ったレトロモダンなヘアセットに仕上げる「大正ロマン風アレンジ」などが挙げられます。また、「洗練されている」「時代の最先端を行く」といった、現在のおしゃれ(=トレンド)を指す言葉としても用いられます。専門的な技術名ではありませんが、現代風にアップデートされた和洋折衷やレトロな要素を取り入れたヘアスタイルである「ハイカラヘア」や、着物や袴をレンタルし、それに合わせたヘアメイクをして街を散策する体験型サービス「ハイカラ散歩」などの活用例があり、独自の洗練された垢抜け感を表現する言葉として親しまれています。
主なポイント
- 明治・大正時代の西洋風で洗練されたおしゃれを指す言葉の定義
日本の近代化に伴って生まれた、華やかな美的価値観の呼称です。当時の人々にとっての憧れであった欧米の文化やライフスタイルを反映した、衣服や髪型のスタイルを指します。 - 高い立ち襟のシャツを意味する英語「high collar」が語源の背景
言葉が誕生した歴史的なルーツです。西洋風の仕立てである立ち襟のシャツを着用した進歩的な文化人たちの姿を起点に、広く社会全体のおしゃれ(トレンド)を表現する名詞へと変化しました。 - 矢絣の着物や袴にブーツ、リボンを合わせる大正ロマン風アレンジ
現代の卒業式や各種イベント等でも親しまれている、具体的なコーディネートの様式です。和服特有の凛とした円筒形のシルエットに、洋装の要素(フットウェアやリボンなど)を掛け合わせた和洋折衷のデザインを構築します。 - 編み込みなどを駆使し現代風にアップデートされたハイカラヘア
ヘアスタイルの現場における、レトロモダンな表現技法です。トップや表面にふんわりとした丸み(カール)や空気感を持たせつつ、結髪の技術を組み合わせて、ハーフアップやアップスタイルを華やかに仕上げます。 - 着物や袴をレンタルしヘアメイクを施して街を巡る体験型サービス
観光地や文化発信地を中心に展開されている、スロービューティーの一環ともいえる娯楽シーンへの応用です。当時の世界観に浸るためのトータルビューティーを提供し、特別な日の多幸感を演出します。 - 洗練さや時代の最先端を行くトレンドを表現するマインドの象徴
ハイカラというワードが持つ、現代における美容上のニュアンスです。ただ古い時代の形を模写(トレース)するのではなく、当時の進歩的で媚びない自然体の色気や知性を、現代のデザインに落とし込むための美的指標として機能します。

