パーマ液とは、髪の毛にウェーブやカールをかけたり、逆にくせ毛を真っ直ぐに伸ばしたりするために使用する薬剤のことです。正式には「パーマネントウェーブ用剤」と呼ばれます。髪の形を記憶させるために、役割の異なる「1剤」と「2剤」を順番に組み合わせて使用する2剤式の構造が基本です。
最大の特徴は、髪の内部にあるタンパク質の結びつき(シスチン結合)を化学反応によって変化させる点にあります。日本の法律(医薬品医療機器等法)では主に「医薬部外品」に分類され、髪の構造を根本から作り変える強い力を持っています。そのため、施術の際には髪質や傷み具合に合わせた正確な薬剤選定と、その後の適切なケアが求められる専門的な薬剤です。
主なポイント
- 「切断と再結合」のメカニズム
1剤(還元剤)が髪の芯にある結びつきを一時的に切り離し、髪を柔らかく(軟化)してロッドの形になじませます。その後、2剤(酸化剤)が切り離された結びつきを新しい形のまま再び強固につなぎ合わせることで、カールやストレートの形状が固定されます。 - 「アルカリ」によるキューティクルの開放
多くの1剤には、成分を髪の奥まで届けるためにアルカリ剤が含まれています。このアルカリの働きによって髪の表面にあるキューティクルが開きますが、使いすぎると水分や栄養が逃げ出しやすくなり、乾燥やパサつきを招く原因にもなります。 - 「医薬部外品」と「化粧品」の分類
しっかりとしたウェーブを作る医薬部外品のほかに、システアミンなどのマイルドな成分を使用した「化粧品(カーリング料)」に分類される薬剤もあります。これは「コスメパーマ」などと呼ばれ、カラーリングと同時に施術しやすく、柔らかい質感に仕上がるのが特徴です。 - 「ダメージ毛」に適した酸性パーマ
健康な髪と同じ「弱酸性」の領域でかけられるパーマ液もあります。髪を過剰に膨らませないため、繰り返しのカラーや縮毛矯正によって傷んでしまった髪(ダメージ毛)に対しても、負担を最小限に抑えながら形を整えることが可能です。 - 「主な成分」と2剤の使い分け
1剤にはチオグリコール酸やシステインといった成分が使われます。形を固定する2剤には、短時間でしっかりと固定する「過酸化水素」や、じっくりと時間をかけてしなやかに仕上げる「臭素酸ナトリウム(ブロム酸)」があり、目指すスタイルや髪質によって使い分けられます。 - 「サロンでの後処理」の重要性
パーマの施術直後は、髪の内部に薬剤の成分やアルカリが残りやすい状態です。これらをそのまま放置すると、自宅に帰ってからの慢性的な傷みや特有のニオイの原因となるため、サロンでは酸性の処理剤などを用いて髪のpHバランスを弱酸性へと戻すケアが行われます。

