レングスとは、髪の毛の長さのことです。ヘアカットやパーマの施術前、あるいは美容室でなりたい髪型をカウンセリングする際などに、髪全体の長さを分類する基準として使われる美容用語です。

最大の特徴は、個人の好みの系統や骨格補正に合わせたヘアスタイルを構築するための、最も基本的な骨組みの指標となる点にあります。レングスは一般的に、あごラインまでの「ショート」、あご前後で切り揃えられた「ボブ」、肩から鎖骨あたりまでの「ミディアム」、鎖骨から胸の上あたりまでの「セミロング」、胸より下の「ロング」、腰やヒップにかかるほどの「スーパーロング」へと細かく分けられます。関連する専門用語としては、段(レイヤー)を入れずに髪全体を同じ長さにまっすぐ切り揃えたスタイルである「ワンレングス」や、ロングとボブを合わせた造語で肩付近の長めのボブを指す「ロブ」などがあります。自身の髪質(硬さ、太さ、くせの有無)や、厚塗り感を排した今どきの素肌感・多幸感のあるメイクアップとのバランスを見極めながら適切な長さを設定することは、全体のシルエットや洗練された垢抜け感をコントロールする上で非常に重要な手順です。

主なポイント

  • カウンセリングや施術時に髪全体の長さを分類する基準の定義
    ヘアデザインを決定づける上で、最も基盤となるサイズ概念です。施術前の現状の把握や、仕上がりの目標数値を明確にし、施術者と顧客との間でイメージを正確に共有するための指標となります。
  • あごラインまでを基準とするフレッシュなショートの特徴
    耳がギリギリ隠れる長さからあごの線までに収まるレングスです。首周りをすっきりと露出させることで、シャープで都会的なクール・モードの佇まいや、知的な品格、健康的で若々しい生命感を表現するのに適しています。
  • あご前後で切り揃えられ毛先が重めなボブの特徴
    全体のウェイト(重さの位置)が低めにコントロールされるレングスです。面の滑らかさやまとまりを均一に表現しやすく、おしとやかで端正な上品さから、大人っぽいシックな雰囲気までを形作ります。
  • 肩から鎖骨あたりに位置づけられるミディアムの特徴
    肩につくかつかないかという、汎用性の高い中間のレングスです。地毛を活かした波ウェーブや編み込みなどのヘアアレンジ(結髪)がしやすく、肩の力が抜けた自然体なこなれ感や優しい抜け感を作り出します。
  • 鎖骨から胸の上あたりまでの長さであるセミロングの性質
    ミディアムよりもさらにしなやかな毛流れを表現できる領域です。レイヤーを組み合わせることで空気を含んだエアリーな軽さを出したり、マロンベージュやオレンジベージュといった色彩と調和して豊かなツヤ感を演出できます。
  • 胸より下から腰にまでいたるロングやスーパーロングの存在感
    背中の真ん中やヒップにかかるほどのまとまった長さです。大きく豊かなS字のウェーブを施してグラマラスなオーラをまとったり、ハニーブロンドやアッシュグレーなどの多様なカラーパレットの美しさを最大限に引き立てます。
  • ワンレングスやロブなどのカット技法に紐づく専門用語
    レングスの概念から派生した代表的なヘアスタイルの名称です。髪を等しい長さで切り揃えて直線のラインを強調する技法や、レングスごとの長所の特徴を掛け合わせたトレンドのスタイルを語る際に用いられます。