人中稜とは、鼻のすぐ下から上唇にかけて垂直に伸びている2本の筋(盛り上がった部分)のことです。鼻の下にある縦のくぼみである「人中窩(にんちゅうか)」の両側にある2本のふくらみの領域を指します。

最大の特徴は、この部分の立体感が顔立ちの若々しさや、口元の端正なシルエット(フロントデザイン)を左右する点にあります。人中稜がキュッと引き締まり、立体的にハの字に広がっていると、鼻の下が短く見えて若々しく愛らしい印象を与えます。しかし、加齢などによって人中稜がぼやけて平坦になると、鼻の下が間延びして老けた印象を与えやすくなります。そのため、美容医療美容整形の現場においては、人中稜にヒアルロン酸を少し注入することで立体感や富士山のような美しい上唇の輪郭(キューピッドボウ)を形成する「ヒアルロン酸注入」が行われます。また、鼻の下の皮膚を切除して鼻と唇の距離を物理的に縮める「人中短縮術(リップリフト)」を施す際にも、この人中稜の立体感や構造を考慮した緻密なデザイン設計がなされるなど、顔立ちの美しさを細部からコントロールする上で重要なキーワードです。

主なポイント

  • 人中稜の基本的な定義と鼻の下における物理的な部位の特徴
    鼻のすぐ下から上唇にかけて垂直に走っている2本の筋(盛り上がった部分)のことであり、くぼみである人中窩の両側にあるふくらみのことです。
  • 立体的なハの字の広がりがもたらす若々しく愛らしい印象の効果
    この部分がキュッと引き締まっていることで、視覚的に鼻の下を短く見せ、顔立ち全体のバランスを整える役割を指します。
  • 筋が平坦にぼやけることに伴う、鼻の下の間延びや老け感への影響
    年齢や骨格の変化によって立体感が失われると、のっぺりとした顔立ちに見えやすくなり、外見的なエイジングサインに繋がる原因となります。
  • ヒアルロン酸を注入することによるキューピッドボウ(美しい上唇の輪郭)の形成
    美容医療において実施されるアプローチであり、ふくらみにボリュームを持たせることで富士山のような端正な唇のラインを引き出します。
  • 物理的に距離を縮める人中短縮術(リップリフト)におけるデザインでの考慮
    皮膚を切除して縫い縮める施術を施す際、人中稜が持つ元の立体的な構造を崩さないよう、施術者が事前のカウンセリングやマークを行う際の指標となります。