半衿とは、長襦袢(ながじゅばん)の衿にあらかじめ縫い付けておく、取り外し可能な細長い布のことです。和服の着丈の半分程度の長さ(約1m)であることからその名がつきました。最大の役割は、顔周りの皮脂や汗、ファンデーションなどの汚れが直接長襦袢に付着するのを防ぐ「ガード役」です。汚れたら取り外して洗ったり、新しいものに付け替えたりできる、和装の清潔を保つための知恵が詰まったアイテムです。
最大の特徴は、顔に最も近い位置にあるため、「顔映り(レフ板効果)」を劇的に左右する点にあります。真っ白な半衿は清潔感と格式の高さを象徴し、刺繍や色柄物は装いに華やかさと個性を添えます。また、半衿の間に「衿芯(えりしん)」を差し込むことで、和装の命ともいえる「衣紋(えもん)の抜き」や衿の曲線をシャープに保つ、構造的な土台としての役割も担っています。

