密歯とは、コーム)の歯と歯の間隔が狭く、目が細かく密集している部分のことです。髪の毛1本1本にしっかりとテンション(引っ張る力)をかけたり、薬剤を均一に塗布したりする際に使用されるヘアスタイリングの重要な基本要素です。

最大の特徴は、歯が密集していることで髪を確実にキャッチし、強いテンション(引っ張り)をかけられる点にあります。この特徴を活かし、ストレートヘアのブローや、髪の毛のボリュームを抑えたいときに使用されます。また、ヘアカラートリートメントパーマ液などを髪全体にムラなく行き渡らせるために、この目の細かい密歯を用いたコーミングが行われます。さらに、美容師が髪をカットする際、密歯で髪を梳かすことでカットラインがはっきりと見え、精密なカットが可能になる役割も持っています。対義語は、コームの歯と歯の間隔が広い部分を指す「粗歯(あらば)」であり、主にパーマヘアをふんわりと梳かしたり、シャンプー後やトリートメントをつける際に髪の絡まりを優しくほどくために使われます。美容師やヘアメイクが使うコームの多くは、1本のコームの中に粗歯と密歯の両方が備わっています。具体的には、カットの際に髪をとかしたり分けとったりする最も基本的な「カットコーム(テーツコーム)」や、密歯の部分で髪をきれいに整えつつ、持ち手が細い棒状になったテール部分で髪をブロッキング(分け取る)する「テールコーム(リングコーム)」などにこの密歯の構造が採用されています。

主なポイント

  • 強いテンションの付与
    歯が細かく密集しているため髪の毛をしっかりとキャッチすることができ、ストレートヘアのブローや、ふくらみがちな髪のボリュームを抑えたいときに有効な役割を果たします。
  • 薬剤の均一な塗布
    ヘアカラーやトリートメント、パーマ液などを塗る際に密歯部分でコーミングを行うことで、液の偏りをなくし、髪全体へムラなく一律に行き渡らせるための手段として役立ちます。
  • 美しいカットラインの表出
    美容師が髪をカットする際に密歯を使って髪を梳かしきることで、ハサミを入れるべきラインが明確に見えるようになり、ばらつきのない精密なカットを行うことが可能になります。
  • 対義語である粗歯との使い分け
    歯の間隔が広く設計された粗歯がパーマヘアをふんわり梳かしたり洗髪後の絡まりを優しくほどく用途に使われるのに対し、密歯は強いテンションをかけたり薬剤を均一に広げたりする場面で明確に区別されます。
  • カットコームにおける配置
    最も基本的なテーツコームの片側へと配列されており、髪をとかしたり分けとったりする一連のカット作業のなかで、用途や髪質に合わせて目の粗さを使い分けることができます。
  • テールコームにおける役割
    持ち手が細い棒状になったコームに備わっており、テール部分で髪を正確にブロッキング(分け取る)したあとに、密歯の部分を使って髪の毛をきれいに整えるお手入れに重宝されます。