笄は結婚式で花嫁が和装を切る際に、頭に飾る装飾品の一種です。白無垢にはべっ甲で作られた笄が、色打掛には珊瑚や真珠で装飾された華やかな笄が用いられます。現在ではかんざし(髪飾り)として使用されている笄ですが、古くは髪を纏めたたり、掻いたりするのに使われていました。笄は細長い一本の棒で、髪を笄に巻き付けて頭皮に対して平行に差し込み纏めていました。ちょうど現代のヘアクリップのような役割です。その後江戸時代になり、さまざまな髪型が広まると、笄は実用具よりも装飾具としての色合いが強くなりました。竹やべっ甲で作られたものや、絵柄を施したものなどが流行し現代に続きます。

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