末広

末広とは「祝儀扇」ともいい、礼装時に携帯する小ぶりの「扇子」のことです。「末広がり」の意味をもち、花嫁衣装や留袖などで使います。末広は儀式用のため広げて扇ぐために使うことはありません。留袖の末広は、柄の部分が黒塗りで、地紙の色は金紙と銀紙が一般的です。白無垢の末広は白い柄に金銀の地紙、さらに柄の先端に白い房が付いています。色打掛の場合は、懐剣や帯締め、帯揚げに合わせた色の房が付いています。着用時は左胸の帯と帯揚げの間に、柄を下にして差し込みます。帯から末広の頭が2~3㎝覗く程度が適切です。フォーマルな写真撮影の際には、末広を持つこともあります。その際は右手で柄を持ち、左の手のひらを上に向け、末広をしたから支えるように添えます。

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