ダブルカラーとは、2段階の工程で仕上げるカラーリング技法です。
1回目の工程でブリーチ(脱色剤)やライトナーを使い、髪のメラニン色素を抜いてベースを明るく整えます。その後、2回目の工程で希望する色味を重ねることで、通常のカラーでは表現しにくい透明感のある色や鮮やかな発色、淡いペールトーンなどを実現できます。
日本人の髪に出やすい赤みやオレンジみを抑えやすいことが特徴で、ミルクティーベージュやシルバー、ピンク、ブルーなどのトレンド感のあるカラー表現によく用いられます。
一度明るいベースを作ることで、色落ち後も赤みが出にくく、次に入れるカラーの選択肢も広がります。理想の髪色を表現するための、デザインカラーの土台となる技術です。
主なポイント
- カラー前の髪の明るさ:
ダブルカラーでは、カラーを重ねる前の髪の明るさが仕上がりの色味を大きく左右します。髪に赤みや暗さが残っていると、淡い色や透明感のあるカラーはきれいに発色しにくくなります。ブリーチでどこまで髪の色素を抜き、明るいベースを作るかによって、仕上がるカラーの鮮やかさや透明感が変わります。 - 「透明感」が出る理由:
髪の内部にあるメラニン色素をブリーチで減らすことで、カラーの色味が濁りにくくなり、光を反射・透過しやすい柔らかな印象になります。これにより、外国人風の淡く透けるようなカラーや、軽やかな質感を表現しやすくなります。 - ダメージへの注意とケア方法:
ブリーチは髪の色素を抜くために必要な工程ですが、キューティクルを開いて内部の成分にも影響を与えるため、乾燥や切れ毛などのダメージにつながる場合があります。そのため、近年ではダメージを抑える成分を配合した「ケアブリーチ(プレックス剤配合)」を使用するサロンも増えています。髪への負担をできるだけ抑えながら、理想のカラーを楽しむための技術として注目されています。 - 「色落ち」の変化を楽しむ:
ダブルカラーは、明るいベースの髪に色を重ねるため、時間が経つと少しずつ色味が薄くなっていきます。一般的には2週間〜1ヶ月ほどで変化を感じやすくなります。しかし、ダブルカラーでは色落ち後の髪色まで考えてデザインすることも大切です。色が抜けていく過程で、柔らかなベージュや淡いカラーへ変化していくように調整することで、染めた直後だけでなく、その後の色味も楽しめます。 - 「ムラ」を整える技術:
ダブルカラーでは、根元・中間・毛先で異なる髪の状態に合わせて、均一な明るさのベースを作る技術が重要です。過去のカラー履歴やダメージの違いによって、部分ごとにブリーチの反応は変わります。その差を見極めながら調整することで、ムラのない美しいカラーに仕上げることができます。髪の状態を正確に判断し、薬剤の塗り分けや時間調整を行う技術力が、美容師の仕上がりの差につながります。 - 「ムラシャン(紫シャンプー)」で色味をキープ:
ブリーチ後の髪は、時間が経つと黄ばみが出やすくなります。そこで、黄色の反対色である紫の色素を含んだ「ムラシャン(紫シャンプー)」を使うことで、黄ばみを抑え、透明感のあるカラーを保ちやすくなります。ダブルカラーで作った淡い色味やくすみ感を長く楽しむための、ホームケアアイテムの一つです。

