揉撚法とは、マッサージの基本手技の一つで、筋肉を掴み上げ、捏ねるように揉みほぐす技法です。フランス語で「捏ねる」を意味する「ペトリサージュ」の名で、エステティシャンやセラピストに広く親しまれています。皮膚の表面だけでなく、その下の「筋肉組織」に直接働きかけ、雑巾を絞るような圧や、筋肉を骨から引き剥がすような動きを加えるのが特徴です。
最大の目的は、筋肉内に溜まった乳酸などの疲労物質や、リンパの滞り(老廃物)を物理的に押し流すことにあります。硬く強張った筋肉の緊張を解き、深いリラクゼーションをもたらすと同時に、基礎代謝を上げ、太りにくい身体作りや「むくみ」の根本解決をサポートします。プロの施術では、部位の太さに合わせて指の腹や手のひらを使い分け、力強さとリズムを維持しながら深部までアプローチします。
主なポイント
- 「捏ねる」プロセス: パン生地を捏ねるように、両手で交互に筋肉をリズミカルに掴み直す。これにより深部の血管が拡張し、全身の血流が劇的に改善される。
- 「デトックス」への寄与: 筋肉に圧をかけて緩めるポンプ作用により、静脈やリンパの流れを助け、体内の余分な水分(セルライトの元)を排泄へと導く。
- 「強擦法(きょうさつほう)」との違い:
- 強擦法: さすり上げる(流す)。
- 揉撚法: 掴んでもむ(ほぐす)。
- 部位別の「絞り」技術:
- 背中・太もも: 手のひら全体で大きな肉の塊を捉え、波打つように圧をかける。
- 二の腕・ふくらはぎ: 親指と他の指で挟み込み、雑巾絞りの要領で捻りを加えることで、ラインを細く整える(シェイプアップ効果)。
- 「肩甲骨まわり」の解放: 固着した肩周りの筋肉を「剥がす」ように揉みほぐすことで、肩こりの解消だけでなく、褐色脂肪細胞を刺激して脂肪燃焼を促す効果も期待できる。
- 禁忌事項への配慮: 非常に強い圧がかかるため、炎症がある部位、静脈瘤、重度の高血圧の方などには慎重な判断が必要。

