埋没法とは、まぶたを切開せずに、医療用の極細い糸をまぶたの裏側から通して数箇所固定することで、理想の二重ラインを作る整形手術の一種です。一般的に「切らない二重整形」や「プチ整形」の代名詞として知られ、日本の二重手術の約8割以上を占める非常にポピュラーな施術です。

最大の特徴は、「可逆性と低侵襲(ていしんしゅう)」にあります。メスを入れないため傷跡がほとんど残らず、ダウンタイム(腫れや内出血の期間)も数日から1週間程度と短いのがメリットです。また、万が一仕上がりがイメージと異なったり、将来的にデザインを変えたくなったりした場合には、糸を抜いて元に戻したり幅を修正したりすることが可能です。まぶたの厚みや希望のデザインに合わせて、糸を留める点数(2点留め、3点留めなど)を選択し、「生まれつきのような自然な二重」を短時間で構築する、現代美容医療のエントランス的施術です。

主なポイント

  • 「瞼板法(けんばんほう)」と「挙筋法(きょきんほう)」:
    • 瞼板法: まぶたの縁にある硬い組織(瞼板)に糸を固定。ラインが安定しやすい。
    • 挙筋法: まぶたを持ち上げる筋肉(挙筋)に糸を固定。より自然な食い込みを作りやすく、眼球への負担が少ないとされる。
  • 「点数」による強度差:
    • 2点留め: 標準的。
    • 3〜4点留め: 固定力を強め、ラインの消失リスクを低減させる。
  • 「取れる可能性」のリスク管理:
    • 事実: 糸で留めているだけのため、強い摩擦(目をこする癖)やまぶたの脂肪の重みによって、数年で糸が緩んだりラインが消失したりすることがある。
  • 「厚いまぶた」への併用:
    • 対策: まぶたの脂肪が厚い場合、小さな穴から脂肪だけを取り出す「マイクロ脱脂」を併用することで、埋没法でも取れにくいスッキリとした二重を作ることができる。
  • 「デザイン」の黄金比:
    • 末広: 目頭から目尻にかけて幅が広がる、日本人に最も馴染む形。
    • 平行型: 目頭から一定の幅がある華やかな形。欧米人のような印象を与えるが、埋没法では蒙古襞(もうこひだ)の強さによって限界がある場合も。
  • 「ダウンタイム」の鉄則:
    • 過ごし方: 術後2〜3日は枕を高くして寝て、患部を冷やす(アイシング)。血行を良くしすぎる入浴や激しい運動を控えることで、腫れを最小限に抑えるのがコツ。
  • 「再手術」の回数制限:
    • 注意: まぶたの中に糸が残るため、一般的には「3回まで」が再手術の目安とされる。それ以上の修正が必要な場合は、半永久的な「切開法」への切り替えが推奨される。